Adventskrantz もみの木のリースのお話

図2

筆者が昨年つくったもの

11月も中旬を超え、ドイツでは、いよいよクリスマスムードが盛り上がってきています。ドイツのクリスマス準備に欠かせないのがAdventskrantz (アドベンツクランツ)。お花屋さんや市場などでは、素敵なリースがお手頃なものから、ホテルにも飾れそうな高級品まで沢山並び始めています。このアドベンツクランツという日本ではあまり馴染みのない文化について、お話したいと思います。

ドイツで一般的に言うAdventskranzはアメリカのクリスマスリースとはまた違って、ドアにかけるのではなく、リースにロウソクを4本立ててデコレーションし、テーブルの真ん中に置いたり天井から吊るしたりするという特徴があります。これをクリスマスの4週間前の日曜日から、各日曜ごとにロウソクに火を一本づつ灯していき、クリスマス前の最終日曜日には4本のロウソクがともるという使い方をします。

このアドベンツクランツは、ドイツ特有というイメージが強いですが、いったいどこからやってきたのでしょうか?

図1

一番はじめに作られたAdventskranzはこんな感じ (Quelle: Stiftung des Rauhen Hauses Hamburg)

‚Advent’と言うドイツ語の語源は、ラテン語での’Adventus’だと言われています。Adventの時期(クリスマス前の時期)にキリスト教信者のの人たちは、クリスマスにイエス・キリストの誕生を祝うために準備をするのですが、Adventskranzもそのお祝いの一環に位置づけることができます。 歴史はさほど古くはなく、1839年にJojann Hinrich Wichernさんと言うプロテスタントのキリスト教学を勉強された方による発想だそうです。’Rauhe Haus’ という孤児院の学長さんを務めていた彼が、孤児院に住む子供たちと一緒にクリスマスが来るまであと何日だろう?と一緒に数えるために、木のリングに28本のロウソクを立てたのが始まり。24本は平日用の小さい赤いロウソク、他の4本は日曜日用の太く大きな白いロウソクを直径2メートルもあるリングに立て、それを孤児院に吊るしたのが始まりだそうです。これらのロウソクを子供たちは毎日一本づつ灯してクリスマスを待ったのだとか。その20年後、彼はリングをもみの木で飾り、その話を教会を訪問する人々に話していたため、それが人々に伝わり、大衆化していったそうです。

このJojann Hinrich Wichernさんは、1848年には’Inneren Mission’という慈善活動団体を創業し、当時このチャリティー団体はいち早く助けが必要な人々を助けるという活動を行なっていました。貧困者が多かったその時代、特に助けが必要であった子供たちに希望を与えるためにAdventskranzをかけるということもしていたそうです。

このようにして、少しずつプロテスタントの人たちの中で知られていき、1925年にはカトリックの教会でも飾るのを許可され、ケルンの大聖堂に初めて掲げられることとなりました。そのリングには4つのロウソクしかなかったため、今ではプロテスタントもカトリックもロウソクは4本となったそうです。28本は多すぎるという理由で、どんな家庭でもアドベンツクランツを飾れるようという配慮もあり、4本になったというお話もあります。

いかがでしたか?少しでもドイツのクリスマス文化を知って、暗いドイツの冬を楽しく過ごしたいものですね。ちなみに、私はここ数年、自己流でアドベンツクランツを自分で作っています。みなさまも、素敵なアドベントをお過ごしください。

レポーター WAKA

ドイツ人の旦那と、3人の子持ちママ。2011年からデュッセルドルフから北に車で25分の小さな町に暮らしています。ドイツ人の生活や暮らしのちょっとしたアイディアなど、身近な情報を中心にレポートします。

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