ヒサコラム「家族」を言い訳にしない生き方

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内容とあまり関係ありませんが春なのでお許しください。

本帰国でたくさんのお友達が帰ってしまい、メランコリックな春を迎えております。が、楽しく今後もりんごの木を運営してきたいと思います。

今回のテーマは、私が最近受けたカルチャーショックのお話です。パパもママも「家族がいるから」「子どもがいるから」というのを言い訳にせず、自然体で楽しく生きているママ友たちの例を挙げなら、お話します。

私は一般的なサラリーマン家庭で育ったので、私が高校生のとき、子どもの進学などにあわせて、父親は秋田に単身赴任し、当然のごとく母子ともに買ったばかりのマイホームに専業主婦の母親と子ども3人で暮らしておりました。そう、稼ぎ頭の父親は、家族を養うために犠牲になって当然すら思っていました。ドイツの我が子が通う幼稚園のクラスでも、私の知る限りパパが単身赴任している、しようとしている家族がいます。もちろん、父親は会社からの赴任命令で家族のいない地へ送り込まれたと思っていたら、大間違いでした!

今回はパパの平日別居生活を選択した2つのケースを取り上げます。この2ケースがかなりの例外とは言い難く、他のママ友に話しても、彼女らのリアクションは「そういう家族、私のお友達にもいるよ」という驚きもないもので、私が驚きを隠せませんでした。

⚫️パパが新しい仕事をベルリンで見つけて平日別居しているケース

ママ友ハイケは、ハンブルグで小学校の先生をしていましたが、パートナーのシュテファンの仕事の関係でデュッセルドルフに3年前に引っ越してきました。たまたま、デュッセルドルフ市の小学校で先生の席をもらうことができた彼女は、先生として時短で働きながら、5歳の子育てをしています。しかも、今は2人目を妊娠中です。半年ほど前に、シュテファンが新たに自分のやりたい仕事を見つけたから転職すると言い出しました。そして、職のあるベルリンに引っ越したい旨告げられました。この時点で、私は当然、彼女は子どもを連れてベルリンへ行くものだと思って話を聞いていましたが、彼女は私の期待に反して、こう言いました。「私はやっとデュッセルドルフで仕事を始めて、この街に馴染んできたところだし、私はここに住み続けるつもり」と。

結局、ハイケと子どもはデュッセルドルフで今まで通りの生活を続け、パパはベルリンで小さいアパートを借りて日曜日の夜~木曜日まで生活し、木曜日夜~日曜日まではデュッセルドルフで家族と過ごすという生活をしています。シュテファンは金曜日はホームオフィスという形をとって、デュッセルドルフで仕事をしているのです。金曜日のお迎えのときは、よくパパを見かけます。

二人目を妊娠しているハイケは、平日はひとりで子育てしながらも、とっても幸せそうです。先日、おうちに遊びに行った際も、今日の夜はパパが帰ってくる木曜日だからと、子どもとサプライズで出迎えるといって、楽しげでした。毎日パパが帰ってくる我が家よりも、心にゆとりを感じました。

⚫️ママがミュンヘンで暮らしたいというので、これから平日別居するケース

同じ幼稚園に5歳と3歳の子どもを預けているママ友マリアは、2人の子どもと夫と4人暮らしをしています。もともとミュンヘンで生まれ育ったマリアは、ミュンヘンで仕事をしていましたが、出産を機に夫の仕事の関係でデュッセルドルフに移り住んできました。そのため、ミュンヘンでの仕事は育児休暇扱いで、席を残したままデュッセルドルフ生活を送っていましたが、2人目が2歳になった昨年から、ホームオフィスでマリアは復職をしています。いよいよ子どもが3歳になる今年、彼女は夫に切り出しました。「私はミュンヘンが好きだし、そもそも職場もミュンヘンに置いてきたまま。ミュンヘンで家を建てて引っ越したいの」と。。。そこで、この夫婦がとった妥協案はこうなりました。

某大企業でバリバリ働くパパは、日曜日夜~水曜日までデュッセルドルフで仕事をし、木曜日と金曜日はホームオフィスということで、ミュンヘンで働き、水曜日夜あるいは木曜日朝~日曜日まではミュンヘンで家族と過ごすというものです。現在は、ミュンヘン郊外に一軒家を建築中で、この夏には完成するとのこと。上の子が小学校に上がるのを機に、パパを除く親子3人はミュンヘンへ引っ越しします。

⚫️妥協案の成立要因ー職場の融通性

両ケースともパパの方が断然高収入で、ママたちはふたりとも週3回のかつ時短で働いています。このように経済的なパワーバランスが顕著にもかかわらず、ふたりで妥協案を模索して、パパがデュアルライフを送る決断をしているあたりが、私が受けたカルチャーショックでした。子どもの教育のためにパパが単身赴任であるとか、ママもバリバリキャリアで別居を余儀なくされるのは日本でもありますが、稼ぎの額でもなく、お互いの生活のあり方を尊重しながら、うまいこと妥協案を見つけて、子育てしていく超フレキシブルな姿には感銘すら受けます。

お互い職業人として、パートナーとして最大限にリスペクトしあいながら、このような妥協案を導き出ることができた背景に、それをサポートする職場での融通性なくしては、成立しなかった気がします。日本ももう少しフレキシブルな働き方が許容されるようになれば、もっと子どもを持つこと、仕事を続けること、家族を持つことが負担とならない気がします。家族がいるから、子どもがいるからというのを言い訳にせず、パートナーを尊重しつつ、かつ自分らしく生きる姿に、学ぶことは多いと思いました。

※文中の名前はすべて仮名にしてあります。

文責 管理人ヒサコ

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