ドイツでの住居問題、解決します!〜その1洗濯物〜

ドイツと日本では、入居、住んでいる間、退居時などなど、文化的にも法律的にも異なることがいっぱいです。みなさんのドイツ生活が心地よいものとなるためにも、その違いを押さえておくことがポイントです。そこで、ドイツの不動産業界に詳しい弁護士のRené Jordeさんにお話を伺いました。ドイツの判決では賃貸マンションでの洗濯物は家の中に月3回しか干してはいけないというものがあるそう。日本人的にびっくり!!!聞きたいことがたくさんあるので、今回はお家での洗濯物について聞いてみました。

管理人ひさこ(以下H):日本ではマンションの場合、お風呂場の洗濯物乾燥機能を使ったり、家の中やバルコニーに洗濯物を干しますが、ドイツではNGだったりしますか?ドイツ生活を快適に送るためのアドバイアスをお願いします!

弁護士Jordeさん(以下J):賃貸マンションでの洗濯物というテーマは面白いですね。これは裁判所でもちょくちょく問題として上がってきます。なぜなら、密閉されたドイツの建築物の中では、洗濯や洗濯物を干すことで、湿気による家の損傷(特にカビ発生)が問題とされるからです

H: え?マンションの家の中では、洗濯をしたり、干すのは、いけないんですか?

J: いいですよ。ただ制限があります。基本的に洗濯機はお風呂場かキッチンに設置しなければなりません。あるいは、地下などに共有の洗濯機ルームなどがある場合は、そちらを使用するかたちになります。乾燥機については、基本的には家の中に設置することができますし、普段のちょっとした洗濯物は、洗濯物干しで乾かすことができます。

ただし、洗濯物を室内に干すことで、湿気によるカビなどの問題を起こしてはなりません。借主は、借りた部屋を綺麗に使い、ダメージを与えるようなことは避けなければならないという義務を負っているからです。そのため、洗濯機や乾燥機を設置する際、なるべく湿気を室内にこもらせないようにしなければならないのです。ドイツの密閉性の高い家では、高い温度と湿度を含んだ室内の空気を、日常的に換気することで外に出さなければなりません。そうしないと、カビが発生するからです。どんなに寒い冬でも、なるべく頻度高く、窓を開けて換気することをお勧めします。

H :洗濯機の回す時間を気にしているママ友も多いんですが、使用時間に制限はあるんですか?

J:  大概、洗濯機や乾燥機の使用時間についての詳細は、家の規律事項(Hausordnung)に記載されています。そこに洗濯ルームの使用方法や使用時間、静かにしなければならない時間(Ruhezeit)など、遵守しなければならないことが書いてあります。ドイツの法律はとっても複雑なのですが、この家の規律事項が有効なものなのか否かが問題となって、裁判に至るケースが多くあります。なので、家の規律事項に記載されているからといって、絶対に住人がそれを守らなければならないかというと、非常識な規律については、必ずしもそうとは言い切れません。

基本的には家の規律事項Hausordnung)に決められている洗濯機や乾燥機の使用時間を守らなければなりませんが、最新式で音や振動がほとんど出ないような洗濯機や乾燥機で、住人に迷惑がかからないことが明らかな場合は、Hausordnungの洗濯機の使用時間は守らなくても大丈夫だと思います。デュッセルドルフの地方裁判所は、賃貸マンション内で洗濯物を干すことに関する争いで、Hausordnungに地下にある共有の洗濯物干しルームを利用するように記載されている場合でも、平均1ヶ月に3回ほどは洗濯物を室内に干してもよいという判決を下しました。

とはいえ、規則にあろうとなかろうと、問題が発生してしまった場合(近隣との騒音問題や住居のカビ問題等)は、大家さんと問題になる前に専門家にアドバイスを求めることをお勧めします。

H: 日本のようにバルコニーに洗濯物を干すことはドイツではどうなんでしょうか?

J:  基本的には洗濯物をバルコニーに干すことは、禁じられてはいません。しかし、外観を非常に重視するドイツでは、外観を損ねることはしてはいけません。つまり、洗濯物が外から見える形で干すことは避けてください。どうしても外に干したい場合は、バルコニーの塀よりも低い高さに干すようにしてください。

H:日本だと布団をバルコニーに引っ掛けて太陽に当て、最後に布団たたきでバンバン叩くというのが昔からありますが、お布団はドイツでも干せますか?

J:もし、それをドイツでやったら問題視されると思います。私も日本の義理の両親の家にいくと、布団をバルコニーに干して、叩いているのを何度も見かけたことがあるので、その光景はとてもよく理解できます。が、ドイツでは布団を叩くという行為は、埃を出すだけでなく、騒音も発するため、多くの場合は、Hausordnungで禁じられています。なぜなら、近隣住人に対する迷惑行為に当たるからです。ただ、多くの場所では、じゅうたんの干竿が設置されているところもあるので、そこに布団を干すのは許容範囲だと思います。とはいえ、静かにする時間(Ruhezeiten)は気をつける必要があります。

H: なるほど。とっても参考になりました。日本人はお風呂も入るし、洗濯する回数も多いですし、炊飯器も使うので、湿気をドイツ人より多く出す生活をしている気がします。密閉されたドイツの住居では、なるべく換気をしないとダメなんですね。あらためて実感しました。

ということで、みなさんもトラブルのないドイツ生活を送るためにも、生活の中で毎日部屋の換気をしたり、借りている家の規律事項(Hausordnung)を今一度読んでみてください。さらに詳細を知りたい方、すでに問題を抱えている方は、ぜひぜひ、なんでも教えてくれる弁護士のRené Jordeさんに連絡してみてくださいね。

ドイツ弁護士 René Jorde

長年不動産に業界に従事していた経験を活かし、不動産関連の法律問題、著作権関連の法律問題を主に扱っています。お気軽にご相談ください。www.rene-jorde.de

(日本語訳 管理人ひさこ)

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