ドイツの住宅問題解決します!その3-家探しの注意点

家探しの注意点ー依頼主制度と不動産屋のトリック

春になりドイツで新生活をスタートさせる方も多いこの季節。日本とドイツでは文化も法律も異なる点が多く、トラブルなく快適な生活を送りたいものですね。そこで、まず必要になる住居の賃貸契約で気をつける点を住居問題の専門家であるドイツ人弁護士René Jorde さんに聞いてきました!

りんごの木管理人ヒサコ: ドイツで不動産やさんを通して家探しをする際、どんなところに注意すべきでしょうか。

弁護士Jordeさん:

デュッセルドルフやその周辺での家探しの場合、不動産屋さんが仲介に入るケースがほとんどです。しかし、なかには不当なお金を請求してくる不動産屋さんがいるので要注意です。2015年6月から法律が変わり、不動産屋の仲介料に関して、依頼主制度(Bestellerprinzip)が採用されました。つまり、不動産屋さんに仲介を依頼した人が、仲介料を支払という制度です。

ヒサコ: え!そうなんですね!悪質な不動産屋さんがいるんですね。具体的に教えてください!

弁護士Jordeさん:

たとえば、インターネットサイトである家を見つけたとしましょう。その家が気に入り、そこに掲載されている不動産屋さんに連絡するとします。そして、家見学をして、最終的に賃貸契約を結ぶとします。その場合、あなたは不動産屋さんに礼金(Provision)を支払う必要がありません。なぜなら、その物件はあなたのために探し出しものではなく、もともと家主が不動産屋に賃借依頼をしている物件だったからです。

とはいえ、不動産屋さんはこの法改正を知らないもしくは正しい理解に至っていない借主に巧みなトリックを使って、本来の家主負担分を借主に請求、もしくは両者回収を試みる場合があります。

ヒサコ: そのトリックとは何ですか?

弁護士Jordeさん:

たとえば、家の見学料を不動産屋さんが請求してくるというケースです。また、キッチンをはじめとする前借主の家具や電化製品に対して、不動産屋が、借主候補者に、市場より高値で購入することを義務付けたりするケースもあります。この場合は、その金額が実際は礼金として不動産屋さんに渡るということがあります。

依頼主制度という新しい法律を遵守せず、本来、貸主が払うべき料金をトリックを使って借主に転化する様な行為は法に反します。

特にモラルに欠けるのは、借りたい人がすぐに住居が必要である状況を利用し、物件案内と引き換えに仲介手数料請求合意を取るやり方です。借主の皆様は合意しなければ、物件を見つけられないと思ってしまいますよね。この見学料は、必ずしも払う必要がないお金なのです。前途の様に既に家主から依頼済の物件に関して借主への仲介手数料請求は違法行為ですから、其のような請求分は払い戻してもらいましょう。

ヒサコ: 借り手に知識がないのをいいことに、なんだか不公平感がすごいですね。

弁護士Jordeさん:

そうなんです。この依頼主制度の導入後、仲介料を月極家賃の中に組み込んでいる契約書を度々目にする様になりました。対価に見合わない高額な料金を載せること、家賃に不動産手数料(Maklergebühr)を忍ばせることは明らかに違法です。

ヒサコ: では、自分が被害者になってしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?

弁護士Jordeさん:

残念なことに多くの方は自分が被害者である事を知らないのですが、被害者になった場合は、不動産屋あるいは貸主に、返金請求することができます。その返金請求が可能かどうか、わからない場合は法的助言をもらうことをお勧めします。多くの弁護士事務所では、初回の無料法律相談というサービスがありますので、それを利用して可能性を見極めるのが良いでしょう。

ヒサコ: ありがとうございました。新生活をスタートする方たちがトラブルなく心地よいデュッセルドルフライフを送れるよう、まずは賃貸契約書をきちんと読むことが大事なんですね。もし、不安な点があれば、ぜひ、住居問題の専門家に相談ですね。初回無料であれば、一度チェックしてもらうと安心ですね。今回お話を伺ったのは弁護士のレネ・ヨウデさんでした。

 

Rechtsanwalt René Jorde
ドイツ弁護士 レネ ヨウデ(René Jorde )
10年以上に渡り、住居分野に特化した法務に従事。住居協同組合の役員を歴任。法律事務所では、不動産、著作権を中心に人々の生活を法的側面からサポート。
www.rene-jorde.de(日本語のページ有り) Mail: info@rene-jorde.de

1枚目家のイラスト出典元: http://free-illustrations-ls01.gatag.net/thum02/gi01a201503190000.jpg

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