家賃の値上げ!知らないと損する新しい法律!

最近、デュッセルドルフでは地価が高騰しています。住居が不足しており、新しいマンションが建築され、住宅街が開拓されていますが、間に合っていないようです。急に私たちの家賃が急に値上げされたら?そこで、今回は弁護士Jordeさんに、家賃の値上げについて、2019年1月施行の新しい法律をはじめ、気をつけるべき点をお伺いしました。

りんごの木管理人ヒサコ:

お忙しい中、いつもインタビューに応じてくださり、ありがとうございます!読者の方からも生活に役立つということで、とても反響があります。今日も早速、いろいろ聞いちゃいます!どうぞ宜しくお願いします。

弁護士Jordeさん: 読者の方が興味を持ってくださって、私もうれしいですね。今まではリノベや解約についてお話しましたが、今回は家賃の値上げについてお話します。

ヒサコ: 宜しくお願いします。

弁護士Jordeさん:

借りている家の家賃が上がるのは嬉しいことではないですね。もし、家賃の値上げに関する手紙を受け取ったとしても、落ち着いて対処しましょう。経験上、家賃の値上げ要求は、受け入れる必要がないもの、場合によっては法に反するケースもあるからです。ドイツの借家法では、家賃の値上げに関して厳しい制限をつけています。例えば、値上げをする場合、貸主は早めに通知し、正当な値上理由の説明と十分な猶予期間を設けなければなりません。値上の妥当限度も設けられていますので、それを超えることも許されていません。

ヒサコ:自分の身にふりかかった家賃の値上げが、正当なものであるかどうか、どうやって見分ければいいのでしょうか?

弁護士Jordeさん:まずは、以下の該当書類を揃えてみましょう。

・賃貸契約書

・賃貸契約の補足的な書類・手紙や同封物

・今回の家賃の値上げを要求している文書やそれに関する書類

・賃貸開始から今に至るまでの家賃の値上げに関する書類

・リノベーション告知等に関する重要なやりとり書類

それらの情報から値上が法的に妥当であるかどうかを見極める必要があります。

例えば、貸主が断熱性をよくするために、窓や暖房を新しくしたとします。これは法的に妥当性をもつため、この窓や暖房を新調したコストの一部を家賃の値上げ分として計上することが可能になります。2019年1月より、このコストの家賃への計上が従来の11%から8%に下げられました。リノベの後に法外な値上げを要求してくる場合がありますので、それが8%に該当するのか否かを確認することは非常に有意義だと思います。

ヒサコ:なるほど。そのために貸主から送られてきた細かい書類なども必要になってくるわけですね。

弁護士Jordeさん: リノベがされていないにも関わらず、値上げがされる場合は、何かしら具体的な正当事由で認められる場合がありまます。段階的な家賃の値上げなのか、あるいは法規に基づく値上げ(Die gesetzliche Mieteerhölung)なのか賃貸契約書を今一度精査する必要があります。賃貸契約書内に、妥当な家賃の値上げに関する取り決めが無い場合は、自動的に法規に基づく値上がり理由が必要となってきます。

ヒサコ: 法規に基づく値上げ (Die gesetzliche Variante)とは?

弁護士Jordeさん: 大幅な家賃の値上げから借主は法的に保護されています。そのため、あらかじめ家賃の値上げを告知するという猶予期間の必要性や、地域の地価に相応しい常識範囲内での値上げだけが法で許されているのです。一般的には20%ですが、例えば既に地価が高騰しているデュッセルドルフやメアブッシュ、ノイスでは15%、過去3年に同理由で値上がされておらず、家賃限度額に満たない等の条件を満たす場合にのみ、その値上げが許可されます。この様に、値上条件にも様々な種類があり、契約書、法律、組合せのコンプレックスで、残念ながら必ずしも正しい理解の上に値上がされていないケースが起こるのです。

ヒサコ:へー、そうなんですね。15%って。。。デュッセルドルフはかなりの値上がりが起きているんですね。興味深いです。揃えた書類と上記を加味し、やはり我が家の家賃が不当に値上げをされている可能性が高いと感じたら、どうしたらいいのでしょうか?

弁護士Jordeさん: 私のアドバイスとしては、まず近所の方と話してみるのが良いと思います。同じマンション内での他の大家さんも値上げしているのか、していないのか、またどれくらいしているのかといった比較情報を聞くのが良いでしょう。家賃の値上げは法的にも複雑で、感情的になりやすい問題です。関係によっては直接大家さんに値上の背景を聞いてみるのが良い場合もあります。

専門家に検証してもらう場合には、上記書類を揃えて依頼前に所見と見積を出してもらうことをお勧めします。所見でおおよその方向性が見えますので、依頼手数料とそのまま値上を受け入れる場合の費用比較をしてから次のステップを決めても遅くありません。どのような理由で値上げを要求しているのか、法的に有効な値上げか否かを見分けることは気持ちよく生活するにはいずれも重要なことでしょう。

ヒサコ: 不当と知らずに、過去に家賃の値上げを既に受け入れてしまっている場合はどうしたらいいですか?

弁護士Jordeさん:もし、不当な値上げであった場合には、過去に支払った不当な値上げ分の家賃を返金してもらうことができます。また、事実発覚以降は上がった家賃ではなく、上がる前の家賃だけを支払うことができます。もし、その家から退去し、引っ越しをしていたとしても、返金は有効ですし、借り上げ社宅として、会社がその家賃を負担してくれていたとしても、有効になります。

ヒサコ: なるほど。うっかり過去のことだからと諦めたり、会社がどうせ払ってくれていたからと諦めがちですが、会社にもコストセービングになりますし、不当な家賃の値上げについては遡って家賃を取り戻すことができるのは朗報ですね。とても参考になりました。地価が高騰するデュッセルドルフやその近辺の街に住む方たちは注意が必要ですね。Jordeさん、ありがとうございました。

Rechtsanwalt René Jorde
ドイツ弁護士 レネ ヨウデ(René Jorde )
10年以上に渡り、住居分野に特化した法務に従事。住居協同組合の役員を歴任。法律事務所では、不動産、著作権を中心に人々の生活を法的側面からサポート。
www.rene-jorde.de(日本語のページ有り) Mail: info@rene-jorde.de

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